2014/02/13
丹那トンネル開通時の鉄道大臣を務めるなど政財界で活躍した内田信也氏が 1919(大正8)年に実母の静養の地として造った別荘が基となっており、 非公開の岩崎別荘、今はなき住友別荘とならび、「熱海の三大別荘」と賞賛された名邸です。
玄関、「麒麟」の棟、離れの「孔雀」が当時の姿をとどめています。
その後、大正14年に東武鉄道グループの礎を築き「鉄道王」の異名で呼ばれた 根津嘉一郎の手に渡り、ほぼ現在の姿に整備されました。
1947(昭和22)年には、旅館として生まれ変わり、 山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治など 日本を代表する文人に好まれました。
「麒麟」「大鳳」の棟、「孔雀」の棟、「金剛」「ローマ風浴室」の棟、 「玉渓」「王姫」の棟、表門、の4棟1門は平成14年3月に市の有形文化財に指定されました。
「麒麟」は、別荘の母屋として伝統的な和風建築のたたずまいながら、 洋式の構造を取り入れるなど、斬新で先駆的な技術も使われています。
「孔雀」は比較的地味な建物で、二度、敷地内で移転しました。
「金剛」は、螺鈿(らでん)細工によって模様が施された西洋館。
「ローマ風浴室」は、改築で多くが現代の材料に改められたが、ステンドグラス、 テラコッタ製の湯出口などに建築当時の姿を残しています。
「玉渓」「玉姫」の棟はサンルームと2室から成り、主室の「玉渓」は 英国チューダー様式の建物です。 暖炉の覆いにサンスクリット語の飾り、 入口天井に竹があしらわれるなど独特の空間となっています。
平成12年に市が取得後、保存・見学・貸出施設として活用され、連日多くのお客様に来館頂いています。 熱海市が誇る文化観光施設「起雲閣」、ぜひ一度ご見学下さい。
基本情報
名称 | 起雲閣(きうんかく) |
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所在地 | 熱海市昭和町4-2(清水町商店街近く) |
営業日・休日 | 9:00〜17:00(入館は16:30迄) 休館:水曜日・年末 |
料金 | 大人500円(団体の場合400円)・中学高校生300円(団体の場合200円)・小学生以下無料 |
駐車場 | あり(無料:普通車37台分)※大型バスは不可 |
連絡先 | 電話:0557-86-3101 |
交通アクセス | 熱海駅より「相の原」方面行きバスにて約10分→「起雲閣前」下車 |
ホームページ | http://www.city.atami.shizuoka.jp/ |
※ お出かけ、ご利用の際は、事前に最新情報をご確認ください。